視能訓練士の資格

日本では1971年に誕生

視能訓練士とは国家資格であり、眼の専門家としてさまざまな業務に関わります。
欧米では古くから存在していた職業なのですが、日本では1971年になってやっと誕生しました。
現在までに12000名以上もの視能訓練士がいて、今後も活躍が期待されています。

このまま高齢化が進んでいけば、眼の機能が衰えたという方が増えていくでしょう。
また、眼の疾患を抱える方も増えるはずであり、そのために視能訓練士が役立ちます。
そのため、これからの時代において視能訓練士はますます需要が高まっていく資格と考えられています。

視能訓練士の勤務施設として、まず眼科があります。
大学病院や診療所、総合病院などで働いている視能訓練士は全体の9割ほどです。
他にも教育機関や研究機関、医療系企業で働いている視能訓練士がいます。

視能訓練士の仕事は4つに分けることができます。
まずは検査です。
さまざまな検査を実施して、そのデータを医師に提供します。

また、訓練を行うのも視能訓練士の大きな仕事の一つです。
たとえば、眼の機能が未発達な子供に対して、大人の視力に達せさせるためにさまざまな訓練をします。
眼の機能というのは訓練によって発達していくものなのです。

集団検診をするという大切な仕事もあります。
企業や学校、保健所などで多くの方の眼の検診をして、異常がないかどうかを判断します。
リハビリという大切な仕事があります。

現在の視力や視野を活かして、最大限快適な状態にするために補助具の情報を提供したり、選定を行います。
あるいは使用訓練も実施します。

視能訓練士になるには

視能訓練士になるには受験資格を満たしている状態で国家試験を受験して、それに合格しなければいけません。
受験資格は視能訓練士養成所を卒業することが基本となります。
外国で視能訓練士の学校を卒業しているならば、厚生労働大臣に認められることで受験資格を得られます。

国家試験は毎年1回開催されます。
合格率はだいたい9割近くとなっています。
試験科目には基礎医学大要や基礎視能矯正学、機能訓練学などが含まれています。

きちんと養成所で勉強してきた方であれば、問題なく合格できるでしょう。
試験に合格すれば視能訓練士として登録されるため、実際に仕事ができるようになります。
高校を卒業してからすぐに養成所へ入る方もいれば、これまで別の仕事をしてきた方が視能訓練士を目指すケースもあります。

既に大学や短大を卒業しているならば、養成所へ1年以上通えば大丈夫です。
視能訓練士は需要のある資格のため就活には困らないでしょう。
大学病院や国公立病院、眼科医院などで働く方が多いです。

視能訓練士は一生の仕事とすることができます。
国家試験で問われる内容は実際に仕事をする上でとても重要なものばかりのため、真剣に勉強しましょう。