作業療法士の資格

こころとからだの健康

作業療法士はリハビリを専門としている職業のことであり、こころとからだを健康な状態にさせる手助けをします。
また、作業療法士が担当しているのは指を動かしたり、自分で食事をしたり、入浴をするといった日常生活で要求される基本的な作業に関する能力を回復させることです。
日常の行動を自分で行えるようになれば、仕事や遊び、趣味などに打ち込めるようになり、生きがいを取り戻すことにつながります。

リハビリの際には患者の心のケアも行います。
これからは高齢化が進展していくため、作業療法士の役割は大きなものとなるでしょう。
自分の体を使ってさまざまなことができるように回復すれば、その人の毎日の生活は大きく変化するでしょう。

病院や老人保健施設などで働いている作業療法士はたくさんいます。
あるいは障害者福祉施設や児童養護施設で仕事をしている方も多いです。
高齢者だけではなく、さまざまな病気や怪我によって動作ができなくなった方のためのリハビリも行います。

認知症や脳卒中、統合失調症、脳性麻痺など色々な原因によって障害のある方をサポートします。
日常生活のさまざまな作業に参加できるようになれば回復したと判断されます。
日本では1965年から作業療法士が資格として制定されるようになりました。

理学療法士はより基本的な動作能力の回復を目指すのですが、作業療法士はもっと応用的な動作能力を回復させることを目的としています。
そのため、手工芸や芸術、スポーツなどを行わせることを通してリハビリを行うことがあります。
理学療法士よりもリハビリの内容の幅が広いです。

作業療法士になるためには

作業療法士の国家試験に合格しなければいけません。
国家試験には受験資格が存在します。
通常は養成校を卒業して、国家試験を受けて合格すれば作業療法士として働けるようになります。

大学や専門学校などに作業療法士の養成課程があります。
そこで3年以上勉強をして、作業療法士として要求される知識や技能を習得しなければいけません。
学校で習うことは国家試験に出題されるためとても重要です。

3月の上旬に試験が行われて、合格発表は4月の上旬となっています。
筆記試験は全国の主要都市で開催されます。
国家試験の合格率は8割前後となっており、合格した者はほぼ確実に就職しています。

養成校は全国に200近く存在しています。
定員は約7000人ほどとなっています。
国立大学の作業療法士の養成課程は難関であり、他の養成校と比べて偏差値は高いです。

もちろん、どのような学歴で作業療法士になったとしても、就職先はそれほど変化しません。
したがって、自分にとって都合の良い進路を選択しましょう。
授業料は国立大学が一番安いです。
私立大学や専門学校の場合はそれぞれ学費が大きく異なっています。