義肢装具士として学ぶべきこと

義肢装具士は、義足や義手、コルセットなどの義肢装具を制作し、対象となる方へ提供する職業。対象者の日常生活を支えるのになくてはならない存在ですが、具体的にどのような分野を学ぶのでしょうか。

理学療法をはじめ様々な分野の知識を学ぶ

義肢装具士となるためには、整形外科学をはじめリハビリテーション医学や理学療法、制御工学や図学、作業療法など多岐にわたる分野の知識を身につけなくてはなりません。医療の基礎分野科目にくわえて、システム工学やリハビリテーション工学生体力学をはじめとする専門知識を学ぶ必要があるのです。

義肢装具士は国家資格のひとつ。専門の養成学校で学ぶ、もしくは大学や短大において指定科目を履修することで、義肢装具士試験の受験資格が得られます。義肢装具士の養成学校への入学を目指す、もしくは信州大学医学部 保健学科が理学療法士の養成に力を入れていますが、こうした分野を専門的に学べる大学を進路先に据える事が重要だといえます。大学に通う場合は信州大学生のための学生マンションなどを利用することをおすすめします。

コミュニケーション能力も求められる

義肢装具士の仕事内容は、義肢の製作作業に留まりません。医師をはじめとする様々な医療従事者と連携を取りながら義肢を制作し、対象者へ提供します。よって、医療全般の知識や生体工学などの専門知識だけでなく、コミュニケーション能力も求められるといえます。

学んだことが活かせる場は?

義肢装具士の活躍の場としては、全国にある義肢装具製作所のほか病院やリハビリテーション施設などがあげられます。また、パラリンピックや世界選手権といったスポーツの現場でアスリートを支えたり、災害や戦争被害に遭った途上国で国際支援に携わったりといった活躍の場があるのも特徴です。

義肢装具士は、医療やモノづくりのプロであると同時に社会貢献に携わる職業でもあります。専門知識やスキルを身につけることはもちろんですが、「医学とモノづくりの知識を活かして人の役に立ちたい」「患者やアスリートを支えたい」という強い気持ちも非常に大切です。