薬剤師

転職の多い薬剤師

転職の多い職業としてよく名前があがるものに「薬剤師」があります。
実際、半数以上の薬剤師が複数の職場で働いた経験があるというデータもあり、非常に転職が盛んな職種というイメージは間違いではないようです。

なぜ、転職する薬剤師が多いのでしょうか。
そこには薬剤師という職場独特の環境が影響しているようです。
まず、薬剤師業界に女性が多いという環境が転職の多い一つの要因となっています。
現在、薬剤師の60パーセント以上は女性だと言われています。

諸事情の離職率

女性の場合、結婚や出産などで家庭に入らなければならないことが多く、男性に比べるとどうしても離職率が高くなってしまうのです。
離職する薬剤師が多ければ人員補充のために移動してくる薬剤師の数も増えるわけですから、当然の結果として転職する薬剤師の数は増えることになります。

また、女性の多い職場環境も転職を増やす一因となっています。
女性の多い職場は男性の多い職場に比べて人間関係が上手くいかない割合が多くなるという調査結果があるのです。
そのため、人間関係に息詰まって転職を決める薬剤師も多くいます。

国家資格の力

その一方で、薬剤師という仕事は一度離職しても、再び就職しやすい職種としても知られています。
これは、薬剤師という仕事には国家資格が必要であり誰でも簡単になれるものではないことや、離職率の高さ故に求人数がたくさんあるといった理由のためです。

薬剤師という仕事は正社員として働くという事もありますが、派遣やパートとして働くという物もあり、働き方を比較的自由に選ぶことができます。
特に結婚して子どもをお持ちの女性にとっては、派遣やパートとして働くことのできるメリットは非常に大きなものです。
自宅から近い職場を選ぶことができたり、空いた時間帯を有効的に活用できたり、残業のない職場を選ぶことができたりといったことができるからです。

転職としての形

もちろん、他の医療業界の転職と同じように、スキルアップ・キャリアアップを目指して転職をする薬剤師もたくさんいます。
たとえば、管理薬剤師を目指して転職をする薬剤師がいます。
管理薬剤師とは薬局などにおいて責任者としての仕事を任される薬剤医師で、店舗には最低一人の管理薬剤師を置くことが義務付けられているのです。

管理薬剤師になれば特別手当などが付く場合があり、収入アップにもつながります。
職場によっては上が詰まっていてなかなか管理職に就けない場合がありますが、そのような場合には転職をすることで早い時期に管理薬剤師になれるチャンスがでてきます。

収入アップといえば、地方の薬局やドラッグストアで働くという選択肢もあるのです。
薬剤師の職場はどうしても都市部の求人に人気が集まりがちですが、その分都市部の薬剤師は人余りの傾向があり、給料などの勤務条件があまり良くないところもが増えています。

一方、地方では慢性的な薬剤師不足が課題となっており、都市部よりも良い条件で薬剤師の求人を行っているところがたくさんあります。

そのため収入アップを考えるならば地方で働くという選択肢もありでしょう。
転職情報サイトにも、地方の薬局の求人情報がたくさん掲載されているので、興味のある方はチェックしてみましょう。