人出が不足している医療業界

不況の抜け道

現在、不況の影響によって一般企業への就職や転職は非常に厳しい状況にあります。
有効求人倍率は長らく1倍を割り込み、大学を卒業しても正社員として就職することができない人が数多くいるのが現状です。
しかしながら、この不景気の世の中にあって、医療業界における求人数には大きな落ち込みは見られず、他の業種と比較するとかなり高い水準で推移しています。

医療業界で新卒・中途採用の求人数が減らない理由として、医療業界の慢性的な人手不足があります。
特に地方の医療施設における看護師の人手不足は深刻で、都市部の病院と比較するとかなり厳しい状況に置かれていると言えますね。

ある調査によると、慢性的な医療従事者の不足を抱えている病院は、都市部では10%以下なのに対して、地方では30%近くにのぼるという結果が出ています。
また、診療科によって人手不足の深刻さに違いが見られます。

特に、産婦人科と小児科は医師・看護師ともに不人気で人手が慢性的に不足している状態です。
これにはいくつかの理由があるのですが、もっとも大きな理由としては、未婚の女性の増加や結婚しても子供を産まない家庭や産んでも一人だけといったように少子化傾向が強まっていて、
将来的に患者数が減っていくことが明らかだからです。
医師といっても患者がいなければ意味がありませんから仕方のないことかもしれません。

 

離職率の流れ

もう一つ、医療業界が慢性的な人手不足にある要因として、離職率の高さがあります。
医療業界の中でも看護師は離職率が非常に高い職種として知られています。
その理由としては、看護師の割合で圧倒的に女性が多いということがあるのです。

看護師という仕事は夜勤もあり時間が不規則な仕事です。
そのため、結婚や出産を機に一時的に仕事から離れてしまう割合が高くなります。
また、「自分のやりたいことができない」という不満を抱えている看護師が多くいます。
看護師の仕事内容は基本的には医療行為の補助となっていますが、実際には看護業務とは程遠い雑用が多いという事があるようです。

 

様々な専門職

最近は看護師も専門性が問われる仕事が増えてきており、専門看護師や認定看護師といった、より専門性の高い看護師へのステップアップを考えている人もたくさんいます。
そういった看護師が看護業務に集中できる職場への転職するといったことも増えています。
こういった雇用のミスマッチは、看護師だけでなく医療業界全般に多く見られる問題です。

新しい病院に就職・転職が決まったものの、自分のやりたい仕事ができなかったり、残業がない職場だということだったのに毎日のように残業があったり、
人間関係がうまく行かなかったりといったことは、みなさんが思っているよりもよくあるようです。
こういったトラブルを避けるために重要なことは転職サイトを上手に活用することがあります。
例えばリクナビNEXTではエージェントと呼ばれる転職の専門家が無料で利用できます。
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