他業種からの転職は可能?

未来ある医療業界

これまで説明してきた通り、医療業界は人の生命や健康を扱うという性格上、景気の影響をあまり受けずに来ました。
世界中の経済界に大きな影響を与えたリーマンショック以降でも、他の業界に比べれば医療業界の受けた影響は小さいものでした。
医療業界では転職求人数も他の業界に比べて堅調であり、能力次第では多くのチャンスが広がっています。
現在の職場に不満を感じている人や、新しい職場で自分の力を試してみたいと思っている人の中には「医療業界へ転職したい」と真剣に考えている人も多いのではないかと思います。

ただし、そう考えている人の多くが「他の業種から医療業界への転職というのは可能なのだろうか?」
という不安を感じているようです。
たしかに他の業種で働いている人から見ると、医療業界で働くためには非常に深い専門知識が必要になる気がして、少し敷居が高く感じられます。

 

働く為のスキルは?

医療業界についての知識や勤務経験が全くない人が働くのは難しいのではないかと感じるのも当然でしょう。
しかし、実際には他の業界から転職してきて医療業界で活躍しているビジネスマンはたくさんいます。
もちろん、これまで一般企業に務めていたサラリーマンが医師や看護師として働くというなら、大学に入りなおして勉強し、国家試験に合格しなければなりませんから簡単なことではありません。

しかし、職種によっては未経験の人でも転職できるものがたくさんあります。
一口に「医療業界」と言っても、その中にはたくさんの職種が含まれます。
医師や看護師、薬剤師といった国家資格が必要な職種もありますし、MRなどの医薬品メーカーでの仕事や、医療機器メーカーでの仕事もありますね。

その中でも、他の業種で働いてきた人が医療業界で活躍できる可能性が一番高いのは、やはり営業職でしょう。
これまで他の業界で営業として働いてきた経験があるのならば、挑戦してみる価値は十分にあるでしょう。
ひとつ不安な点を上げるとするならば「医療業界の営業スタイル」ではないかと思います。

医療業界と他業界の営業スタイルには若干の違いがあるということです。
といっても、基本的な部分は医療業界であっても他の業界であっても変わりありません。
営業マンとして必要なスキルや経験をしっかりと持ち合わせている人であれば特に苦労するということはないでしょう。

 

医療という現場を知る

ただし、医療業界で扱う商品というのは人の命や健康を扱う、非常にデリケートなものであるということを忘れてはなりません。
顧客に対して提示する医療データや医薬品の効果などは正確に伝える必要がありますし、医薬品や医療機器を使用する上で何らかのリスクがある場合には、
その危険性についても十分に情報を開示しなくてはなりません。

他の業界においても信頼性というのは重要なファクターですが、医療業界では信頼性はより重要になります。
このように、医療業界でも営業職ならば他の業種から転職してきて活躍している方はたくさんいます。
たしかに、医療業界独特のやり方というものがあるかもしれませんが、それは仕事を通して覚えていくものです。
そういった意味では、転職先にきちんとした教育制度があるかどうかといったことも、転職する際の大きな判断基準のひとつとなるでしょう。