医学部の学士編入

他学部から再度医学部に挑戦

医学部を志望する方は多くいますが、全ての方がそれを実現できるわけではありません。
必死に勉強したにもかかわらず、合格できなかったという方もいるでしょう。
その場合、留年して再挑戦する場合もありますが、ときには医学部進学を諦めて他の学部に入学するということもあります。

しかし、一度は断念して他の学部で卒業したものの、やはり医学部への進学を諦めきれないという方もいるはずです。
このような方は小さなころから医学部進学を目指して勉強してきたという方も多いでしょうから、こうした思いが強いのも当然でしょう。
そんな方々におすすめしたいのが、学士編入制度の利用です。

学士編入制度とは、4年制大学を卒業もしくは卒業見込みの者が、異なる大学や学部、学科に2年次、または3年次に入学する制度のことです。
これにより、通常は入学時に学ぶことになる教養課程などの履修を飛ばし、専門課程から学ぶことができます。

医学部の編入試験で出される科目は

ただ、医学部への学士編入を決めたものの、どのような対策を取ればいいのかわからないという方もいるはずです。
センター試験や各大学の二次試験などの一般的な入試と比較すると、学士編入試験についての情報は少ないのでこのことは仕方がないのかもしれません。
しかし、それでは合格することはできないので、医学部の学士編入試験についてしっかりと理解しておく必要があります。

まず、学士編入試験の日程については大学によって違いがあります。
よって、受験する予定のある大学の出願期間や試験日程、合格発表の日時などを、ホームページを見るなどして確認しなくてはなりません。
試験日程等は2年次後期編入と3年次編入でも変わってきますので、間違えないように注意しましょう。
気が付いたら出願締切日を過ぎていたということもあり得るので、しっかりと確認しておくことが重要です。

次に、試験内容についても把握しておきましょう。
大学によって差もありますが、多くの場合は書類審査、学科試験、そして最終試験の流れとなります。
書類審査では志望動機などの課題作文、推薦状などを課されることが多い一方、TOEFLや研究業績書の提出を求める大学もあります。
なかには書類審査自体を設けていない大学もあるので、事前に確認しておきましょう。

学科試験については、ほとんどの大学で英語と生命科学が出されるほか、数学や化学、物理といった科目を出題するところもあります。
英語では医学について書かれた長文が出題されることが多いので、英語の読解力を鍛えるとともに、普段から英語で書かれた医学関連の論文を読む習慣をつけ、こうした文章に慣れておいた方が良いでしょう。
生命科学については、高校の生物から出題される問題が多いものの、一部大学生レベルの問題も出題されます。
よって、まずは高校生レベルの知識を固め、それから徐々に大学生レベルにも手を付けていくという勉強法を取った方が無難です。

また、最終試験では個人面接や小論文が課される場合がほとんどですが、なかには集団面接、集団討論、プレゼンテーションを課す大学もあります。
いずれも医療についての問題が問われることになるので、日頃からこうした問題に関するニュースをチェックし、自分なりの意見を持つように心がけましょう。