義肢装具士の資格

精神的なケアも行う

義肢装具士とは義肢や装具を制作して、患者の身体に適合させる仕事を行う者のことです。
国家資格であり、医師がだす指示のもとに仕事を進めていきます。
単に義肢や装具を制作しているだけではなく、実際に使うことになる患者への精神的なケアも行います。

医師や看護師などの医療スタッフと協力をして仕事をします。
チーム医療に貢献する重要な存在であり、大きなやりがいを感じることができます。
義肢とは体の失われた部分の機能を代用させるために作られたものです。

人口の手足などは義肢と呼ばれています。
装具というのは手足や体幹の機能に障害が生じてしまった場合に、その障害の度合いを軽減させるために用いるものです。
義肢や装具を必要としている方は日本にたくさんいて、その人達のために仕事をします。
国家試験を受験して合格すれば義肢装具士として仕事を始められるでしょう。

義肢装具士の資格の取り方

義肢装具士の国家試験を受けるためには受験資格を満たしていることが条件となります。
受験資格は義肢装具士の養成校、あるいは養成コースを修了することで得られます。
ただし、大学の場合は義肢装具士の養成コースがあったとしても、受験資格を得られずに卒業できる可能性もあるため気をつけましょう。

国内で最初に義肢装具士の養成校が誕生したのは1982年のことであり、現在の国立障害者リハビリテーションセンター学院です。
また、大学としては北海道強豪大学が2006年に日本では初めて養成校として認可されました。
専門学校に関しては養成校指定を受けているため、卒業をすれば確実に受験資格を得ることができます。

大学と専門学校はカリキュラムが異なっています。
また、大学は4年制ですが、専門学校は3年制です。
ただし、専門学校の中には4年制のところがあり、そこを卒業すると高度専門士の学位を取得できます。

義肢装具士の養成校大学としては2015年7月時点で北海道工業大学の他に新潟医療福祉大学と人間総合科学大学、広島国際大学があります。
専門学校は大学よりも数が多く、全部で7校存在しています。
これら以外には義肢装具士を目指せる学校はないため進学をする際には注意しましょう。

試験は毎年3月に東京都で行われます。
筆記試験であり、さまざまな科目が含まれています。
1日間で試験は行われて、全部で8割以上の得点が最低限求められます。

ただし、合格基準は毎年変化するため、8割以上得点できたとしても不合格になるケースはあります。
国家試験の合格率は8割から9割となっており、比較的難易度は低いといえるでしょう。
年度によっては合格率が極端に下がることもあるため気をつけましょう。

受験料は59800円と高額なためきちんと準備をしましょう。
そして受験者の数は毎年100人から200人程度とかなり少ないため、どうしても受験料は高くなってしまいます。