アメリカで医師を目指すにはまず4年間大学に通い、学士号を取得する必要があります。学士号を取得したのち、大学院(メディカルスクール)に通い、4年間の課程を修了することで医学博士(M.D.)の学位が取得できます。
メディカルスクールに入学するには、大学での前医学課程(Pre-medical)を履修し、一定の単位と成績、そして医学部入学試験(MCAT)の合格が必要です。入学は非常に難しく、合格率は10%以下のメディカルスクールも多数あります。
以上が、医師免許を取得するためのスタートラインです。
それでは実際に医師免許を取るために必要な二つを紹介します。
USMLE(米国医師国家試験)の合格
アメリカで医師免許を取得するためには、USMLE(United States Medical Licensing Examination)と呼ばれる3つのステップからなる国家試験に合格する必要があります。
下記がその3ステップです。
ステップ 1: 基礎医学の知識を問う筆記試験
ステップ 2 CK(Clinical knowledge): 臨床医学の知識を問う筆記試験
ステップ 2 CS(Clinical skills): 実技試験(模擬患者への対応力を評価)
ステップ 3: 実践的な臨床能力を問う筆記試験
以上のステップを全て合格することが必要です。
レジデンシー(研修医課程)の修了
USMLEに合格しただけでは医師免許は取得できません。アメリカでは卒業後に3~7年間のレジデンシー(研修医課程)を義務付けられています。この期間の長さは、選択する専門分野によって異なります。例えば、内科や小児科などの一部の専門分野では3年のレジデンシーが一般的ですが、外貨や整形外科などの他の専門分野ではより長い期間の研修が必要とされます。
レジデンシーでは実際の臨床現場で指導医のもとで研鑽を積み、一定の経験を積む必要があります。
レジデンシーへの参加にはマッチングプログラムに合格する必要があり、学生時代の成績、USMLEの得点、推薦状などが重視されます。マッチングは非常に競争が激しく、外国人学生は不利な立場に置かれがちです。
レジデンシーを無事修了し、州の医療委員会から承認を受けることで、ようやく医師免許の取得が可能となります。
アメリカで医師を目指すためには、医学部の卒業、USMLE合格、レジデンシー修了という長く困難な道のりがあります。しかし、世界最高水準の医療を学べる機会でもあり、努力次第では夢が実現できるでしょう。