ふれあい拒否症候群

深い付き合いの出来ない人

ふれあい症候群とは、表面的な付き合いだけならば問題が無く、これが深い付き合いとなると拒否反応を示す人のことを言います。
従来は特定の症状として分類はされてはいませんでしたが、最近になってふれあい恐怖と命名されている、ある種の心理的症状として分類されています。

表面的な付き合いだけなら問題なく行えますが、食事を一緒にしたりなどの深い付き合いとなると、とたんに拒否反応を示す人のことを言います。

これは、特に学生などの場合に多く、自分自身の内面を見せるような付き合いを回避し、表面的な楽しい場面での付き合いをしようとします。
そうして互いを傷つけないようにと、互いの内面に入ることを避けて、気を使いながら関わっていきます。
ふれあい恐怖症や、ふれあい恐怖症候群などとも呼ばれ、最近になって顕著に問題になってきた症状です。

コミュニケーションの方法が変わってきた

パソコンやスマートフォンの発達によって、他人とコミュニケーションする方法は、メッセンジャーやメールなどと手軽に行えるようになってきました。
しかしその一方で、深く関わらず深く話さなくても、他人と関わることが出来るようになってきており、ふれあい症候群の人は増えてきています。

今は核家族化が進んでおり、子供時代から限られた人としか接することがなく、他人と関わらず1人で過ごすことが増えたのも要因です。

人と接すること自体が苦手というわけでなく、家族や友人となどの特定の人とは話せて、事務的な会話も出来ますが、その場の知らない人と雑談を行なったり、異なる世代の人と話すのが極端に苦手です。

しかしそのようなふれあい症候群の方でも、人と接したくないというわけなく、コミュニケーションは取りたいと考えているものです。
しかし実際の会話場面では、過剰に自意識を持ち、拒否されたらどうしようという考えもあるのです。
そして、普段の生活の中ではインターネットなどの発達によって、メッセンジャーなどがありますので、コミュニケーションに不足を感じておらず、これが余計に直接的な関係を築くのを遠ざけます。

小さな一歩から始める

もしもあなたがふれあい症候群でないかと感じたなら、まずは職場や学校、地域などの中で一言でよいのであいさつをするようにすべきです。
このような小さな一歩から始めることが大切であり、挨拶をすればそこから会話が進んで雑談になるかもしれません。

またあなたがふれあい症候群であると感じているなら、自分一人で抱え込むべきではありません。
メンタルクリニックを受けてみたり、カウンセラーに相談するなどの方法があります。
もしも不安障害などの症状があれば、心理療法や薬物治療などを行なう場合もあります。